このニュースがテレビ、新聞に踊った。
まさに世紀の大発見。
科学がまた謎を解き明かした。
これまでの仮説上の素粒子、ビックス粒子の存在を突き止めた。
標準理論が実証された。
これから新しい世界が拓かれる・・・。

なぜ、この講座でこの新発見のことに触れたかというと・・・・・
こういう大発見がかつてランにもあったからである。
ラン界でも1853年(日本に黒船が来た年)、
初めてランの人間の手による発芽に成功した。
このことは、微生物の謎を解いた大発見だった。
この時代は自然科学の大発見が次々に行われた。
  列挙してみると
    1804年  ニコライ・シシュール   光合成発見(最終)
   
 1840年  リービッヒ          リービッヒの最少律
                               植物の生長に対する腐葉土の重要性を否定

    
1852年  ドミニー           ランの親鉢ラン菌による発芽成功
    1853年                 英国園芸協会設立
    1859年  ダーウイン        種の起原発表
    1865年  メンデル          メンデルの法則
    1878年  ファーブル         ファーブルの昆虫記第1巻発行
            パスツール        嫌気性菌の発見
            コッホ            固形培地による微生物培養
    
1922年  ナドソン          ランの無菌培養成功
    
1960年  モレル           ランのメリクロン成功
    

ラン界における大発明は約50年間隔で生まれて、今日の蘭界を形成している。
これらの大発明は、ラン界が他の科学の発展という状況の中で、
世界最先端の理論、技術の開発の中で生まれた。

  ○ 現在のラン栽培、植物工場、農業は1840にリービッヒが、
       「植物の生長に対する腐葉土の重要性を否定」した革命的な論文に起因する。
       世界各地で化学肥料でも植物が作れることを実証され、
       現在の植物栽培の標準的な栽培法にまでなっている。
       世界最先端を応用する蘭界が、この論文を見逃す筈はない。
       そういうことで、ランも光合成を行う植物であり、そうであるなら、
       他の植物と同じように腐葉土化しない植え込み材料を用いて、
       化学肥料を与えてつくれる・・・・革命的なラン栽培法が生まれた。
       更に1923年ナドソンによるランの無菌播種の成功はラン界の革命的な発明である。
       リービッヒの無機化学植物栽培が、ここでも実証され、
       この発明以降、世界のラン栽培は、ランがラン菌と共生して生きる菌根植物であることを、
       ほとんど重要視しないことになった。
       
       現在の水ゴケ、バーク、軽石、杉皮、ヤシ繊維栽培の理論的根拠は、
       植物は光独立自養植物であるということと、リービッヒの腐葉土否定の理論である。
       植物栽培イコール「肥料」という栽培法である。
       ラン界では、この理論からラン菌削除、不要という栽培を行うことになった。
       ラン菌の重要性は削除されることになった。


  しかし、リービッヒの論文が発表された時期に、英国のドミニーは、
  ランの人工発芽の試験を行っていたのである。
  ランの種子を土壌に播いて、肥料を与えても発芽させることは出来ない。
  この実験の中で、ラン科植物はラン菌と共生する菌根植物であることに着目した。
  この菌が発芽に関係しているのではないか???
  1852年、カランテの種子を親鉢に播いた。
  翌1853年、この予想は的中し3本発芽した。
  科学は、自然界の秘密を開いた。
  リービッヒがイオンの形で植物は窒素を吸収すること発見した。
  これも微生物の働き腐葉土を作り、イオンの形にするという自然界の秘密を開いたのである。
  が・・・・現在、これが農業の大きな進歩をもたらした反面、土壌の荒廃をもたらしたということで、
  1840年以前の腐植を用いる「有機農法」が再評価されるようになった。
  植物は、そんなに簡単なシステムで活き続けているのではない!
  そういうことである。
  まして菌根植物であるラン科植物は、光合成とリービッヒの無機化学肥料で全て解決するというものではない。
  このラン菌による炭素循環栽培法は、自生地におけるラン科植物の光合成による炭素調達と、
  養分調達にメスを入れ、自然界の秘密を開くものである。


   
1853年、ドミニーがランの発芽に成功するまで、
それまでは、ラン愛好といえば・・・・山掘りした原種株を栽培するものだった。
つまり、それまでは品種改良が出来なかった!
品種といえば突然変異株を発見することだけだった!
それから約160年。
ランの花は進化し、今日の美花が見られるようになった。
蘭界の発展は・・・ラン菌の発見なのであるが、
それからSUGOI-neが開発されるまでの約100年は、
ランの原理原則を削除したラン菌削除のラン栽培である。

しかし、蘭界という世界は非常に奇異な世界である。
この素晴らしい科学の大発見に今なを背を向ける愛好の世界がある。
「山掘り株」が・・・価値がある。
交配して作られた品種は・・・大した値打ちが無い・・・という価値観。
今もって、人間が交配して作出した品種を・・・価値がないと思う愛好がある!
革新的な発明を認めない業界。
そんな業界が・・・今後も存続し発展できるのであろうか???
その業界の人達が、日本の山々のランをほとんど掘り尽くし、
その人達の、ご子息が蘭園を営む時、日本の山々には、掘りたくともランが生えていない!
そういうことだろう。
蘭園を2代、3代も続けるという目標があれば、山堀崇拝ほど馬鹿げたものはなかろう。
これほど身勝手な愛好はなかろう。
山の幸を収奪し尽くして・・・・ハイ・・・サヨナラ・・・・という愛好、営業か。
2012年、7月19日。
アメリカがワシントン条約を適用し「ウナギの規制」を検討。
そういう時代である・・・現在は。

しかし、古典園芸の世界もいろいろ。
万年青界は・・・交配して新品種を作り出して、正当に評価している。
ラン界は・・・おかしな方向に進んだものである。
原理原則から外れる方向が進歩という・・・真に奇異な道を歩いたものである。
この道をこれからも歩くのがラン栽培だと思っている人。
本当にそれで、蘭界が隆盛できるのだろうか。



そして、宇井清太が非常に奇異に思うのは、
東京ドームで開催される日本の蘭界が世界に誇る「世界最大の蘭展」。
その大賞が・・・・しばしば・・・原種に与えられることである。
原種は原種である。
つまり「栽培」の出来不出来である。
原種を立派に育てるのも大変なことは理解するが・・・
そこから・・・何が新に生まれるのであろうか。
交配して・・・次世代がより発展する遺伝子を持たない原種を栽培しても、
何年栽培しても・・・それ以上になることはない。
栽培の優劣と培養技術の自慢と優越感をえる園芸で、それ以上にはならない。
革新的な技術によってえられた成果なら別であるが・・・。
蘭展で最新を見ることが出来ない。
つまりランの進化、進歩を見ることが出来ない。
なぜ、21世紀の今、原種の共進会なのか解からない。
蘭展に足を運ぶ人の中には・・・・
SUGOI-ne栽培の鉢が・・・あるのではないかという期待をもつ人もいるようである。
しかし、この世界最先端の用土SUGOI-neで栽培された鉢はない。
つまり、全然革新的な栽培を会場で見ることは出来ない。
非常に残念に思う人もいるようである。
このことに関しては宇井清太は何も言うことではないが、
愛好というのは人それぞれであるからである。
ラン菌削除の用土で栽培しても、花が咲けばランである!
そういうことであるが・・・・蘭展がランの普及、隆盛を理念にするなら・・・
無造作に素晴らしい生育、増殖をするSUGOI-neを、
出品する人が・・・使いこなして、多くの人に見せることも必要。
それが見られないということは・・・・・
遅れている・・・・と評価されることになるかもしれない。
宇井清太は商売も、生き方も下手なのかもしれない。
しかし・・・・
愛好の世界でも、科学に背を向けてイノベーションのないものは、
いづれ・・・・マンネリに陥る。
進歩の無い世界に、人々は感動しなくなるからである。
ラン菌の棲息しない用土での栽培は、これ以上の技術進歩はない!
手を変え品を変えても・・・・毎年同じになる。

蘭界も非常に危険な難しい時代に入っている。
リーマンショック以降、打つ手が無い状況になっている。
蘭展の興行入場者数もきびしい状況。
ブレイク スルー。
壁を破るには、世界最先端の品種、技術を展示するのが王道である。
スケールを誇る「世界最大」は時代遅れである。
あくまでも「世界最高」でありたい。

2013年の宇井清太夢炎52年蘭展。
世界最新の品種と世界最先端の技術を展示する!
文字通り「世界最高のラン展」を行う。
SUGOI-ne栽培の驚愕の生育と宇井清太の育種の世界を展示する。
原種栽培なら小さな面積で今日からでも出来るが・・・・数年で成果を見ることが出来るが・・・
育種は簡単容易ではない。
ましてCymbidiumの育種は・・・広大な温室を要する。
長い年月を要する。
宇井清太のCymbidium育種52年を要した。
温室3000坪を要した。
そういうことで、宇井清太のラン展は、SUGOI-neと育種の2枚看板の、
誰も真似できない世界最新、最高のラン展であると自負している。

SUGOI-neは、蘭界の常識を「覆す」パワーと科学が秘められている。
恐らく、今が。蘭界における時代の変わり目なのかもしれない。
SUGOI-ne栽培を研究しないものは、次第に衰退してゆくことになろう。
なぜならラン菌削除のラン栽培に、
今後画期的、革命的な栽培技術が生まれる可能性はないからである。
10年前のラン展と20年後のラン展と・・・どこも変わらない。
原種というのは今も10年前も同じ花しか咲かない!
バブル時代はカネにもの言わせて世界中から原種を集めたが、
交配親にならない原種は、それだけのもの。愛好の気持ちを持続するのが難しい。
人間のDNAには飽きる・・・という遺伝子があるからである。
絶えず新しい物を求めるDNAがあるからである。
だからイベントは本当に難しい。
そういうことである。
そういうものに人々が感動するか???・
そういうことである。
東京圏なら3000万人いるから・・・メディアの力ならどうにでもなる?
が・・・地方では・・・ラン展は・・・・よほどの品種を展示しないと継続は無理。
いまさらバブル時代再来を望んでも・・・・。
原種が高価で売れた時代こそおかしいのである。

ランで感動するならSUGOI-neで栽培してみることである。
これまでみたことも無いランの姿を見ることが出来る。

これからは・・・真理の上にたった栽培を行うべきであろう。
ラン菌による炭素循環栽培法は・・・これから広く深く浸透してゆく・・・。
ようやく・・・日本各地で多くの皆さんが栽培技術をマスターしてきたようである。
嬉しい限りである。
2012年も現在までで50万鉢が植え替えられている!
2,3年で植え替えだから、合計すると150万鉢。
ほとんどの人が「一度使ったら止められない」・・・素晴らしい生育。
SUGOI-ne栽培はコワイ・・・栽培理論で構築されてある。
あまりに膨大。


あまりの膨大な情報量で・・・ついてゆけない!
そういうご意見が多いが、でも植物からみれば氷山の一角であろう。
これまでのラン栽培法があまりに安直だったということ。
自然界の謎、秘密を開くにはヒックス粒子を探すと同じエネルギーが必要なのである。
ラン栽培法が公民館、蘭展で行われる講習会レベルで解かった・・・というほど安直なものではない

ランの価格が下がったこともあって、非常に栽培講座のレベルが下落している??
失敗しても、枯らしても・・・安物のだもの。


梅ノ木に梅の花咲く理を
   真にしるはたやわすからず    岡本かのこ
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ヒックス粒子発見  2012 7月4日     
       原理原則根本にあるものの発見

     ランの根本にあるものはラン菌である。